韓国語の勉強を始めたばかりの方が最初につまずくのが「どの単語から覚えればいいかわからない」という問題です。単語帳を開いても収録語数が多すぎて、どこから手をつければよいか迷ってしまう——その感覚は、多くの学習者が経験します。この記事では、TOPIK I(1・2級)の頻出カテゴリに絞った単語リストをまとめ、初心者が効率よく語彙を増やすための道筋を紹介します。
なぜ「TOPIK I頻出単語」から始めるのか
単語学習で最も避けたいのは、使用頻度の低い語を優先して覚えてしまうことです。韓国語の語彙は辞書全体で数万語に及びますが、日常会話や試験で実際に使われる語は限られています。
TOPIK(韓国語能力試験)のI段階(1・2級)では、約1,800語程度の語彙目録が基準とされています。この約1,800語は、挨拶・時間・食べ物・動作動詞といった「日常生活で実際に使う場面が多い語」を中心に構成されています。
初心者がまずこの範囲に集中するメリットは二つあります。一つは、覚えた単語をすぐに使える実感が得やすいこと。もう一つは、TOPIK受験を視野に入れたときに、語彙学習が無駄にならないことです。闇雲に単語帳を進めるよりも、頻出範囲を意識した学習の方が、限られた時間で成果を出しやすいといえます。
カテゴリ別単語リスト
1. 挨拶・日常フレーズ
韓国語学習の出発点として、まず挨拶表現から入るのが一般的です。場面ごとに使い分けが必要な表現が多いため、セットで覚えることをおすすめします。
| ハングル | 読み | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 안녕하세요 | アンニョンハセヨ | こんにちは(丁寧) |
| 감사합니다 | カムサハムニダ | ありがとうございます |
| 죄송합니다 | チェソンハムニダ | 申し訳ありません |
| 미안해요 | ミアネヨ | ごめんなさい |
| 괜찮아요 | クェンチャナヨ | 大丈夫です |
| 네 | ネ | はい |
| 아니요 | アニヨ | いいえ |
| 잠깐만요 | チャムッカンマニョ | ちょっと待ってください |
| 여기요 | ヨギヨ | すみません(店員を呼ぶ) |
| 얼마예요? | オルマエヨ | いくらですか? |
| 맛있어요 | マシッソヨ | おいしいです |
| 안녕히 가세요 | アンニョンヒ ガセヨ | さようなら(見送る側) |
| 안녕히 계세요 | アンニョンヒ ゲセヨ | さようなら(去る側) |
| 잘 부탁드립니다 | チャル プタッドゥリムニダ | よろしくお願いします |
| 처음 뵙겠습니다 | チョウム ペッケスムニダ | はじめまして |
「さようなら」が見送る側と去る側で異なる点は、日本語にはない区別です。初めのうちから正しい使い分けを意識しておくと、後で修正する手間が省けます。
2. 数字(漢数字・固有語の使い分け)
韓国語には「漢数字(漢字語数詞)」と「固有語数詞」の二系統があり、場面によって使い分けます。
漢数字:年月日・金額・分・番号などに使用
| ハングル | 読み | 数字 |
|---|---|---|
| 일 | イル | 1 |
| 이 | イ | 2 |
| 삼 | サム | 3 |
| 사 | サ | 4 |
| 오 | オ | 5 |
| 육 | ユク | 6 |
| 칠 | チル | 7 |
| 팔 | パル | 8 |
| 구 | ク | 9 |
| 십 | シプ | 10 |
| 백 | ペク | 100 |
| 천 | チョン | 1,000 |
| 만 | マン | 10,000 |
固有語数詞:時刻(〜時)・年齢・個数などに使用
| ハングル | 読み | 数字 |
|---|---|---|
| 하나 | ハナ | 1 |
| 둘 | トゥル | 2 |
| 셋 | セッ | 3 |
| 넷 | ネッ | 4 |
| 다섯 | タソッ | 5 |
| 여섯 | ヨソッ | 6 |
| 일곱 | イルゴプ | 7 |
| 여덟 | ヨドル | 8 |
| 아홉 | アホプ | 9 |
| 열 | ヨル | 10 |
使い分けのポイント:「몇 시예요?(何時ですか?)」と聞かれたら固有語数詞で答え(세 시=3時)、「몇 월이에요?(何月ですか?)」は漢数字で答えます(삼월=3月)。最初は混乱しやすいですが、よく使うフレーズをそのまま覚えることで自然に身につきます。
3. 時間・曜日
日付や時間に関する表現はTOPIK Iでも頻繁に出題されます。曜日は規則的な構造になっているため、まとめて覚えやすいカテゴリです。
基本的な時間表現
| ハングル | 読み | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 오늘 | オヌル | 今日 |
| 어제 | オジェ | 昨日 |
| 내일 | ネイル | 明日 |
| 아침 | アチム | 朝 |
| 점심 | チョムシム | 昼 |
| 저녁 | チョニョク | 夕方・夜 |
| 지금 | チグム | 今 |
曜日(「〜요일」をつける形が基本)
| ハングル | 読み | 曜日 |
|---|---|---|
| 월요일 | ウォリョイル | 月曜日 |
| 화요일 | ファヨイル | 火曜日 |
| 수요일 | スヨイル | 水曜日 |
| 목요일 | モギョイル | 木曜日 |
| 금요일 | クミョイル | 金曜日 |
| 토요일 | トヨイル | 土曜日 |
| 일요일 | イリョイル | 日曜日 |
曜日の月・火・水……は漢字語(月=월、火=화など)が語源です。漢字で意味を把握しておくと記憶の定着が早まります。
4. 食べ物
食べ物の語彙は、韓国ドラマや旅行のシーンで実際に出てくる語が多く、学習の動機づけになりやすいカテゴリです。
| ハングル | 読み | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 밥 | パプ | ご飯・食事 |
| 물 | ムル | 水 |
| 고기 | コギ | 肉 |
| 음식 | ウムシク | 食べ物・料理 |
| 김치 | キムチ | キムチ |
| 불고기 | プルゴギ | 焼き肉 |
| 비빔밥 | ピビムパプ | ビビンバ |
| 삼겹살 | サムギョプサル | 豚バラ焼き |
| 라면 | ラミョン | ラーメン |
| 커피 | コピ | コーヒー |
5. 基本動詞
動詞を覚えることで、単語が「文」として機能し始めます。TOPIK Iの語彙目録では動詞と形容詞を合わせて400語以上が収録されており、まずはここで挙げる基本動詞から着手するのが効果的です。
| ハングル | 読み | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 먹다 | モクタ | 食べる |
| 마시다 | マシダ | 飲む |
| 가다 | カダ | 行く |
| 오다 | オダ | 来る |
| 보다 | ポダ | 見る |
| 듣다 | トゥクタ | 聞く |
| 말하다 | マラダ | 話す |
| 읽다 | イクタ | 読む |
| 쓰다 | スダ | 書く |
| 자다 | チャダ | 寝る |
| 사다 | サダ | 買う |
| 공부하다 | コンブハダ | 勉強する |
| 운동하다 | ウンドンハダ | 運動する |
| 일하다 | イラダ | 働く |
| 전화하다 | チョナハダ | 電話する |
「공부하다」「운동하다」のように、漢字語の名詞に「하다」をつけた動詞は、知っている名詞から動詞を作れるため、覚え方のコスパが高いといえます。
6. 基本形容詞
状態を表す形容詞は、TOPIK Iの問題で「この人はどんな状態ですか?」という設問でよく出てきます。感情・性質・状態を表す語を中心に覚えておきましょう。
| ハングル | 読み | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 좋다 | チョタ | 良い・好きだ |
| 나쁘다 | ナップダ | 悪い |
| 크다 | クダ | 大きい |
| 작다 | チャクタ | 小さい |
| 많다 | マンタ | 多い |
| 적다 | チョクタ | 少ない |
| 바쁘다 | パップダ | 忙しい |
| 피곤하다 | ピゴナダ | 疲れた |
| 예쁘다 | イェップダ | きれい・かわいい |
| 비싸다 | ピッサダ | 高い(値段) |
7. 漢字語を使った語彙拡張法
日本語話者にとって韓国語学習の大きなアドバンテージが「漢字語」の存在です。韓国語の語彙の約52〜70%は漢字語(中国由来の語)で構成されており、日本語の音読みと発音が近い語が多くあります。
| 漢字 | 日本語音読み | 韓国語 | 韓国語読み |
|---|---|---|---|
| 学校 | がっこう | 학교 | ハッキョ |
| 図書館 | としょかん | 도서관 | トソグァン |
| 電話 | でんわ | 전화 | チョナ |
| 音楽 | おんがく | 음악 | ウマク |
| 병원 | びょういん | 병원 | ピョンウォン |
| 時間 | じかん | 시간 | シガン |
| 運動 | うんどう | 운동 | ウンドン |
| 映画 | えいが | 영화 | ヨンファ |
発音の対応パターンとして、日本語の末尾が「く・き」の漢字はパッチム「ㄱ」になる傾向があります(学→학、音楽→음악)。このパターンを意識するだけで、初めて見た漢字語でも読みをある程度予測できるようになります。
さらに「불〜(不〜)」「무〜(無〜)」「미〜(未〜)」のような漢字系接頭辞を覚えると、語彙が連鎖的に広がります。たとえば「무료(無料)」「미완성(未完成)」など、日本語話者であれば意味の推測が可能です。
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単語の定着のコツ
単語を「見て覚える」だけでは、実際の会話や試験では思い出せないことが多くあります。定着率を高めるために有効なアプローチをまとめます。
1. 反復のタイミングを分散させる
人間の記憶は、一度覚えた後に間隔を空けて復習するほど定着しやすい性質があります。今日覚えた単語を翌日、3日後、1週間後と段階的に復習することで、長期記憶に移行しやすくなります。フラッシュカード形式のアプリはこの仕組みに対応しているため、アナログの単語帳より定着効率が高い傾向があります。
2. 例文とセットで覚える
「먹다(食べる)」を単独で覚えるより、「밥을 먹어요(ご飯を食べます)」という文ごと覚える方が、実際の使い方がイメージしやすくなります。単語帳に例文が付いている場合は、例文を含めて音読することをおすすめします。
3. 音声と組み合わせる
韓国語は発音変化(連音化・鼻音化・濃音化など)が多い言語です。たとえば「먹어요(食べます)」は表記通りに読むと「モガヨ」ではなく「[머거요]」と発音されます。文字だけを覚えていると、実際の音声と結びつかないまま語彙が増えてしまう可能性があります。単語を覚える際は必ず音声で確認する習慣をつけましょう。
4. カテゴリまとめ学習と分散学習を組み合わせる
はじめはカテゴリ別(挨拶・時間・動詞など)にまとめて覚え、ある程度定着したらランダムな順番で復習する「シャッフル学習」に移行すると効果的です。カテゴリ別学習は導入しやすく、シャッフル学習は記憶を実際の使用場面に近い形で鍛えます。
5. 語種を意識する
固有語(고유어)は日常的・感情的な語彙に多く、漢字語(한자어)は学術的・抽象的な概念に多い傾向があります。固有語と漢字語を分けて理解しておくと、語彙の広げ方の戦略を立てやすくなります。
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次のステップ
TOPIK I(1・2級)の合格を目指す場合、語彙の目安は次の通りです。
- 1級合格:約400語の語彙力が一つの目安
- 2級合格:さらに踏み込んだ語彙力が求められ、文脈から語彙を推測する力も重要
この記事で取り上げた挨拶・数字・時間・食べ物・基本動詞・基本形容詞のカテゴリをしっかり定着させることで、TOPIK 1レベルの基礎語彙はほぼカバーできます。
次の段階では、場所・交通・買い物といったカテゴリの語彙を広げながら、同時に助詞や基本文型の習得へと進むのが一般的な流れです。単語だけを増やしていても文が組み立てられないため、語彙と文法を並行して学ぶことをおすすめします。
アプリを活用する場合、TOPIK韓国語単語帳8000はTOPIK1レベルの1,000語を無料で学習できます。音声確認とシャッフル機能を使いながら、この記事のリストを定着させる用途にも使えます。
まとめ
韓国語単語の初心者には、TOPIK I頻出カテゴリに絞った学習が効率的です。挨拶・数字・時間・食べ物・動詞・形容詞を一通り押さえた後、漢字語の規則を活用して語彙を広げていく流れが、無理なく続けられる方法といえます。音声とセットで、反復と分散を意識した学習を続けてみてください。
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