TOPIKの単語学習で、多くの人が「何語覚えればいいか」を先に気にします。しかし同じ5,000語を覚えるにしても、その中身によって得点はまったく変わります。韓国語の語彙は数十万語あり、ランダムに選んだ5,000語にTOPIKで問われる語が含まれている保証はないからです。
この記事では、どの単語を優先して覚えるべきかをどう見極めるかを扱います。必要な語数そのものについてはTOPIKに必要な単語数と効率的な覚え方で級別にまとめているので、そちらを先に読んでいただくと全体像がつかめます。
「出る単語」と「出ない単語」の差は大きい
TOPIKの過去問を21回分並べて出題語彙を抽出すると、語ははっきり二極化します。ほぼ毎回登場する語と、1回だけ出て以降現れない語です。
먹다(食べる)、가다(行く)、보다(見る)のような基本動詞は前者の典型で、どの回にも出てきます。一方、特定のテーマでたまたま使われた専門用語は、その回以降ほとんど登場しません。
学習時間は限られています。同じ1時間を使うなら、出題されやすい語から覚えるべきです。単語学習で本当に問うべきは「何語覚えるか」ではなく「どの語から覚えるか」だという理由がここにあります。
出る単語を見極める3つの方法
1. 過去問を分析する
最も直接的なのは、過去に出題された語を数えることです。21回分の試験から出題語彙を抽出すると、複数回出題されている語が浮かび上がります。繰り返し問われている語は、試験が重要とみなしている語彙である可能性が高くなります。
ただし過去問だけでは足りません。新しい出題は過去問に含まれない語からも作られるため、過去問への依存は将来の出題を取りこぼします。
2. 公的な語彙リストと照合する
韓国の国立国語院(NIKL)は、韓国語学習者向けの語彙リストを公開しています。代表的なものは次の3つです。
- NIKL 2015 TOPIK語彙リスト:国立国語院が策定したレベル別語彙集(초급/중급)
- 韓国語基礎辞典(krdict):学習者向けの公的辞典。レベル付き語彙 約49,000語を収録
- NIKL 2003 学習用語彙:韓国語教育用の基礎語彙 約5,500語
これらと過去問の出題語彙を突き合わせると、「学術的に重要」かつ「試験に出やすい」語を特定できます。過去問に出ていなくても公的リストで初級と分類されている語は、今後出題される可能性が高い候補になります。
3. 複数のデータソースを統合する
最も精度が上がるのは、性質の違うデータを組み合わせる方法です。過去問の出題実績、公的な語彙リスト、大規模コーパスでの使用頻度、新語の収録状況——それぞれが別の角度から語の重要度を示します。
1つのソースだけに頼ると偏りが出ます。過去問だけなら「たまたま出た珍しい語」を拾い、頻度データだけなら「日常では頻出だが試験には出ない語」が混ざります。複数のソースで重要と判定された語ほど、TOPIKで問われる可能性が高くなります。
TOPIK韓国語単語帳8000(iOS)
この記事で説明した3つの方法を、そのまま実装したアプリです。TOPIK過去問21回分・国立国語院の公的語彙リスト・大規模コーパス頻度など8つのデータソースを重み付けして統合し、重要度の高い8,000語を選定。各級の中でも頻出順に並んでいるため、頭から進めるだけで優先度の高い語から身につきます。無料プランでTOPIK1級の1,000語から始められます。
級別・優先して覚えるべき語の特徴
見極めの方針が決まったら、次は自分の目標級でどんな語が問われるかを把握します。
TOPIK 1〜2級:日常会話の核となる基礎語
初級で問われるのは、日常生活の最も基本的な語彙です。
- 基本動詞:가다(行く)、먹다(食べる)、보다(見る)
- 日常名詞:학교(学校)、집(家)、친구(友達)
- 数字・時間:하나(1)、시간(時間)、오늘(今日)
- 基本形容詞:좋다(良い)、크다(大きい)、많다(多い)
- 挨拶・基本表現:안녕하세요(こんにちは)
いずれも韓国語話者が幼児期に習得する語彙で、TOPIK Iの土台になります。
TOPIK 3〜4級:抽象概念と社会語彙
中級では、日常会話を超えた抽象概念や社会的なテーマの語彙が登場します。
- 抽象名詞:문화(文化)、경험(経験)、관계(関係)
- 感情・心理:걱정(心配)、기대(期待)、스트레스(ストレス)
- 社会生活:회사(会社)、직업(職業)、월급(月給)
- 中級動詞:결정하다(決定する)、제안하다(提案する)
- 接続表現:그런데(ところで)、반면에(一方で)
ニュースや論説の入門レベルが読めるようになる段階です。
TOPIK 5〜6級:専門・文学・時事語彙
上級では、専門分野の語彙、文学的表現、時事語彙が問われます。
- 専門用語:정책(政策)、현상(現象)、원인(原因)
- 経済・政治:경제(経済)、민주주의(民主主義)
- 科学・技術:환경(環境)、기술(技術)、발전(発展)
- 文学的表現:인생(人生)、사랑(愛)、고독(孤独)
- 比喩・慣用句:마음을 열다(心を開く)
新聞の社説や学術論文の入門レベルが読め、ネイティブと議論できる水準の語彙です。
選んだ語をどう定着させるか
反復のタイミングを設計する
記憶は忘却曲線に従って減衰します。覚えた直後は完璧でも、1日後には半分以上忘れているのが普通です。だからこそ、復習のタイミングを最初から決めておきます。
- 学習当日:その日のうちに1度見直す
- 翌日:1回目の復習
- 1週間後:2回目の復習
- 1か月後:3回目の復習
この間隔で反復すると、短期記憶が長期記憶へ移ります。新しい語を増やすことに意識が向きがちですが、既習語の確認を怠ると忘却が先に進みます。
文脈ごと覚える
単語単体で覚えるより、例文の中で覚えるほうが定着します。単語だけ見て意味を答えられても、実際の文章に出てくると分からない——という状態を防げます。TOPIK IIの作文では、適切な語彙を文中で自然に使う力が直接問われます。
続く仕組みにする
最も重要なのは継続です。週末にまとめて2時間やるより、毎日10分のほうが効きます。決まった時間に必ず単語に触れる習慣を作ってください。
まとめ
- TOPIKの語彙は「毎回出る語」と「一度きりの語」に二極化する。優先順位をつける価値がある
- 見極める方法は3つ——過去問の分析、公的語彙リストとの照合、複数データソースの統合
- 1つのソースだけに頼ると偏る。複数で重要と判定された語ほど問われやすい
- 選んだ語は、当日・翌日・1週間後・1か月後の間隔で反復すると定着する


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